[さんさだけじゃない!?]岩手観光でぜひ見ておきたい陸前高田で毎年開催される奇祭
岩手のお祭りと言えば「さんさ踊り」を想像する人が多いと思いますが
実はさんさ踊りとは正反対の方向にぶっ飛んだお祭りがあるんです・・
岩手県気仙郡陸前高田市気仙町で毎年8月7日に開催されている
「けんか七夕」
900年の歴史がある壮大なお祭りはお祭りの域を超えてある意味バトルともいえる代物となっております。
今回の記事ではけんか七夕についてまとめていこうと思います。
けんか七夕とはどんなお祭りなのか?
けんか七夕とはおよそ4トンの山車を地区ごとに作り、気仙町内をおはやしを響かせつつ練り歩きます。
そして、他の地区の山車と遭遇するとバトル開始。
おはやしが激しくなり仕切り人が定位置を定めると合図とともに綱を引きお互いの山車を衝突させます。
※衝突の際には山車同士直接接触はせず、舵棒と呼ばれる山車から突き出た杉の丸太をお互いの山車に衝突させますので、山車の破損は最小限となります。
ドゴォーン!!と強烈な衝突音と共に開始されるけんかには、かなりアドレナリンが出まくります。
ちなみに沿道で見ていると地域住民から綱引きに強制参加させられるといったサプライズもあります。
強制参加型のお祭りなんですね・・(笑)
確かに見ているお祭りより参加したほうが10倍以上楽しいですし、テンションも上がります。
普通の綱引きより「けんか」と称されるほどの激しい綱引きは、参加してみるとわかるんですが
自分の意志とは関係なく暴れまくり、綱が意識を持っているかのような動きで身体を振り回します。
果たして自分の力が伝わっているのか疑問に思うほどのうねりを体験できるのはある意味貴重ですね。
基本的には自分の住んでいる地域を1チームとして山車を作成します。ただ、参加する人は地域住民だけではなく無関係な旅行者も含まれますので、その場にいる全員がチームといった感じはわくわくしちゃいますよね!
三大太鼓の一つ御諏訪太鼓が認めた太鼓の原点!?
けんか七夕の見どころは誰でも参加できる参加型の祭りであること以上に
「あゆみ太鼓」「やすみ太鼓」「けんか太鼓」と3演目ある「太鼓」にも注目したいところです。
日本三大太鼓の一角である御諏訪太鼓の宗家の方が「日本の太鼓の原点」と称するけんか七夕の太鼓。
※参照:ぶつけろ、魂!力の限り!! ~気仙町けんか七夕祭り~
いかがでしょうか?
魂が震えるようなビートはまさにロックですね!
リアルタイムで聴くとさらに興奮で沸き立ち、祭りに来たという実感が出てきます。
この高揚感は比較的大人しい岩手の祭りの中では異質ですが、いい意味で刺激的なものとなっておりました。
けんか七夕の由来って何だ?
けんか七夕の由来ははっきりとは伝わっていませんが、大きく3つの説に分けられます。
- 平家の落人が伝えた説
- 村同士の争いから発展した説
- 慰霊のお祭り説
全部それっぽい感じがしますが、個人的には平家の落人説が有力かと思います。
根拠としては戦に敗れた平家は香川県から北上し、大船渡に流れ着いた・・という説があり
気仙といった閉鎖的な地形から平家の落人が住みやすい環境なのかと思ったわけです。
想像でしかありませんが、あながち全て正解ともいえるのかもしれませんね。
けんか七夕開催時期やタイムテーブルは?
開催日 毎年8月7日※公式HPにて毎年発表します。大体この日です
開催時間 昼のけんか:14:00~16:00の間
夜のけんか:16:30~21:00の間
公式HPでは駐車場の案内や毎年の詳しいタイムテーブルなどを掲載しておりますので、ご来場の際には必ずご確認ください。
特に、現在の陸前高田市では(2018年現在)復興のための工事車両の出入りが多く
駐車スペースもわかりづらくなっておりますので注意が必要となります。
陸前高田市アクセス方法
気仙町付近は震災の時に壊滅的な被害に遭ったため駐車スペースがありません。
なので、一番近い奇跡の一本松の駐車場を掲載しておきます。
・JR一ノ関駅よりバスにて「盛駅」行き「気仙中学校前」下車(1日2本)
・東京池袋駅より気仙ライナー(高速バス)にて約7時間、「陸前高田市役所仮庁舎」下車
・東北自動車道 一ノ関インターから国道284号→国道45号経由 気仙小学校まで約1時間30分
と自家用車など車以外は控えめに言って不便ですので
車でのアクセスが一番経済的で時間もかからないです。
他県からのアクセスは交通機関も少ないので自由に動けるレンタカーなどが便利ですよ。